M294xx,M295xx:スイッチの設定

設 定

HDD をシステムに搭載する前に,ユーザは以下の設定端子およびSCSI終端抵抗 のセッティングを行う必要があります.

−設定端子:CN4, CN6, CN7, CN10
図 1〜図 6に, それぞれのモデルの設定端子の位置を示します。図 7〜図11にそれぞれのモデルの設定内容とデフォルト設定を示します。

注 意
データ消失
  1. 本節に記述されていない設定端子は,ユーザによる変更が禁止されております. 工場出荷時の設定状態を変更しないで下さい.
  2. 電源投入状態では,以下に示す設定端子以外は設定変更を行わないで下さい。
    - ライトプロテクト
    M294xS: CN7 5-6
    M295xS: CN7 11-12
    M294xQ: CN7 5-6
    m295xQ: CN7 13-14
    - オフライン自己診断: CN6 5-6

  3. 設定端子の短絡には,工場出荷時に装着されている専用短絡プラグを使用して下さい.


図1.M294xSの設定端子の位置 →

図2.M294xEの設定端子の位置 →

図3.M294xQの設定端子の位置 →

図4.M295xSの設定端子の位置 →

図5.M295xEの設定端子の位置 →

図6.M295xQの設定端子の位置 →


図7. 設定端子(M294xS)


図8. 設定端子(M295xS)


図9. 設定端子(M294xQ)


図10. 設定端子(M295xQ)


図11. 設定端子(M294xE, M295xE)


1. SCSI ID設定端子

(1) Single-Ended型, 8bit-SCSI (M294xS, M295xS)
SCSI IDの設定を表1に示します。M294xSについては図1と図7を,M295xSについては、図4と図8をご参照下さい。


表1 SCSI IDの設定 (Single-Ended型、8bit-SCSI:M294xS, M295xS)
SCSI IDM294xS (CN 4)M295xS (CN 7)
5-63-41-25-63-41-2
0オープンオープンオープンオープンオープンオープン
1オープンオープンショートオープンオープンショート
2オープンショートオープンオープンショートオープン
3オープンショートショートオープンショートショート
4ショートオープンオープンショートオープンオープン
5ショートオープンショートショートオープンショート
6ショートショートオープンショートショートオープン
7 *ショートショートショートショートショートショート
*工場出荷時の設定


重要

以下の説明において、設定端子の"ショート"および"オープン"は次の意味で使用されています。

ショート : 指定されるピン間に短絡プラグを取り付けた状態
オープン : 指定されるピン間から短絡プラグを取り外した状態

重要

  1. 同一のSCSIバス上に接続されるSCSIデバイス間で,重複したSCSI ID が存在しないように設定して下さい.
  2. ARBITRATION フェーズで競合した場合のSCSIバス使用権の優先順位は,以下のように SCSI IDによリ決定されます.
    7>6>5>4>3>2>1>0

(2) SCA型、16bit-SCSI (M294xE, M295xE)

SCA型、16bit-SCSIは、本設定端子を設けていません。
SCSI IDの設定は、SCSIインターフェースコネクタCN1のID0,1,2,3を使用します。

(3) Single-Ended型、16bit-SCSI (M294xQ, M295xQ)

SCSI IDの設定を表2に示しています。M294xQについては図3と図9を、M295xQについては図6と図10を参照してください。

重要

外部オペレータパネルのCN1端子で、SCSI IDを設定するときは、表2に示してあります全てのピンをオープンに設定して下さい。
もし、どれかのピンがショートに設定されていると、うまくSCSI IDも設定できません。

表2. SCSI IDの設定(Single-Ended型、16bit-SCSI: M294xQ, M295xQ)
SCSI IDM294xQ(CN4) / M295xQ(CN7)
7-85-63-41-2
0オープンオープンオープンオープン
1オープンオープンオープンショート
2オープンオープンショートオープン
3オープンオープンショートショート
4オープンショートオープンオープン
5オープンショートオープンショート
6オープンショートショートオープン
7オープンショートショートショート
8ショートオープンオープンオープン
9ショートオープンオープンショート
10ショートオープンショートオープン
11ショートオープンショートショート
12ショートショートオープンオープン
13ショートショートオープンショート
14ショートショートショートオープン
15 *ショートショートショートショート
* 工場出荷時の設定

重要

  1. 同一のSCSIバス上に接続されるSCSIデバイス間で,重複したSCSI ID が存在しないように設定して下さい.
  2. ARBITRATION フェーズで競合した場合のSCSIバス使用権の優先順位は,以下のように SCSI IDによリ決定されます.
    7>6>5>4>3>2>1>0>15>14>13>12>11>10>9>8

2. 各モード設定

(1)モータ起動モード
表3に従って、HDDのスピンドルモータの起動制御方法を設定します。この設定は電源投入時およびマイクロプログラム
のダウンロード後の動作モードを決めるだけであり、どちらのモードを選択しても、スピンドルモータの停止および再起動
はSTART/STOP UNITコマンドで制御することができます。

ただし、この設定は、SCA型の16bit-SCSI(M294xE, M295xE)では設定できません。

M294xSについては図1と図7を、M295xSについては図4と図8を、M294xQについては図3と図9、M295xQについては図6
と図10をそれぞれ参照してください。

表3 モータ起動モードの設定
スピンドルモータの起動タイミングCN6 1-2
モータの起動はSTART/STOP UNITコマンドで制御オープン
電源投入後およびマイクロプログラムの
ダウンロード後、直ちにモータが起動される。
ショート *
* 工場出荷時の設定


また、CHANGE DEFINITIONコマンドにより、スピンドルモータの起動遅延が可能となります。

(2)SCSIバスパリティ
SCSIデータバスのパリティビットのチェックを行うか否かを、表6に従って設定します。
ただし、この設定は、SCA型の16bit-SCSI(M294xE,M295xE)では設定できません。
M294xSについては図1と図7を, M295xSについては図4と図8を、M294xQについては図3と図9を、M295xQについては図6と図10をそれぞれ参照してください。

表4 SCSIバスパリティの設定
HDDによるSCSIデータバスのパリティチェックCN6 3-4
実行しないオープン
実行するショート *
* 工場出荷時の設定

(3) オフライン自己診断
本設定端子で、HDDのオフライン自己診断を起動/停止させることができます(表5に示す)。オフライン自己診断では、HDDのコントローラ機能の正常性やディスクドライブのリード/ライト基本動作をテストすることができます。

通常は、この設定端子はオープンにしていてください。 また、M294xSについては図1と図7を,M295xSについては図4と図8を、M294xQについては図3と図9を、M295xQについては図6と図10、M294xEについては図2と図11を、M295xEについては図5と図11をそれぞれ参照してください。

表5. オフライン自己診断の設定
オフライン自己診断CN6 5-6
停止(通常動作モード)オープン *
実行(診断モード)ショート


3. ライトプロテクト、終端抵抗の設定

ライトプロテクト
本設定端子で、ディスク媒体への書込み禁止することができます。ただし、ライトプロテクト機能は、SCA型の16bit-SCSI(M294xE,M295xE)では設定できません。

M294xSについては図1と図7を、M295xSについては図4と図8を、M294xQについては図3と図9を、M295xQについては図6と図10をそれぞれ参照してください。

表6 ライトプロテクトの設定

ライトプロテクトM294xsM295xSM294xQM295xQ
CN7 5-6CN7 11-12CN7 5-6CN7 13-14
ライト動作を許可するオープン *オープン *オープン *オープン *
ライト動作を禁止するショートショートショートショート
* 工場出荷時の設定

(2) SCSIインターフェース上の終端抵抗の接続

a. Single-Ended型, 8bit-SCSI(M294xS, M295xS)

本設定端子で、HDD上の終端抵抗回路をSCSI インターフェース上に接続することができます。

M294xSについては図1と図7を、M295xSについては図4と図8をそれぞれ参照してください。

表7 SCSIインターフェース上の終端抵抗接続の設定
(Single-Ended型、8bit-SCSI : M294xS,M295xS)
SCSIインターフェース上の終端抵抗の接続M294xSM295xS
CN7 7-8CN7 13-14
終端抵抗回路を接続しないオープンオープン
終端抵抗回路を接続するショート *ショート *
* 工場出荷時の設定

b. SCA型, 16bit-SCSI (M294xE,M295xE)

SCA型, 16bit-SCSIは、SCSIインターフェース上の終端抵抗を設けていないため、HDD上での終端抵抗の接続設定はできません。
C. Single-Ended型、16bit-SCSI (M294xQ, M295xQ)
設定端子CN10の1-2、3-4間の設定は、HDDが装備しているSCSIインターフェース上の終端抵抗回路を使用するか否かを設定します。(表8に示す)

なお、Single-Ended型16bit-SCSIを8bit-SCSIとして使用し、未使用のSCSIデータバス(DB07〜DB15,DBP1)が未接続となることを考慮し、HDDはSCSIデータバスDB07〜DB15, DBP1とほかの信号(DB00〜DB07, DBP0, 9本の制御信号)の終端抵抗接続設定を分けて設けてあります。

8bit-SCSIとして使用し、未使用のSCSIデータバス(DB07〜DB15, DBP1)が未接続、または未使用のSCSIデータバス(DB07〜DB15, DBP1)に対しシステム上で終端抵抗の接続が行われていない場合には、表8に従い設定してください。

重要

本設定は外部オペレータバネルがCN1を用いて接続されている場合、A9ピン(TERM-ON)がオープン状態のときだけ有効となる。

表8 終端抵抗の接続設定(Single-Ended型、16bit-SCSI: M294xQ,M295xQ)
SCSIインタフェース上の終端抵抗の接続M294xQ, M295xQ
CN10 3-4CN10 1-2
HDD上ですべての信号に対し終端抵抗回路を接続しないオープンオープン
SCSIデータバスDB07〜DB15, DBP1が未接続、または
DB07〜DB15, DBP1に対しシステム上で終端抵抗の接続
が行われていない。HDD上でDB07〜DB15, DBP1を終端
(16bit-SCSIを8bit-SCSIとして使用する場合)
ショートオープン
HDD上ですべての信号に対し終端抵抗回路を接続するショート *ショート *
* 工場出荷時の設定


4. 各種動作モードの設定

HDDは、前述の設定端子による設定以外に各種動作のモード設定を備えています。
このモード設定は、CHANGE DEFINITION コマンドを使用し設定を行うことができます。各種動作モード設定の内容と出荷時の設定を表9に示します。

表9.各種動作のモード設定のデフォルト(CHANGE DEFINITIONコマンドによる)

モード設定出荷時の設定
SCSIレベルSCSI-2
WDTRメッセージ送出HDDから未送出
ユニットアテンション報告モード報告する
リセレクションリトライ回数制限なし
SDTRメッセージ送出HDDから未送出
LED表示条件コマンド実行中
リセレクションタイムアウトレディレイ250ms
スピンドルモータ起動遅延時間0秒


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