M2903,M2909,M2915:スイッチの設定

設 定

HDD をシステムに搭載する前に,ユーザは以下の設定端子およびSCSI終端抵抗 のセッティングを行う必要があります.

   −設定端子:CN4, CN6, CN7, CN10
図1 に設定端子の位置を示します.

注 意
  1. 本節に記述されていない設定端子は,ユーザによる変更が禁止されております.工場出荷時の設定状態を変更しないで下さい.
  2. 電源投入状態で,CN6 の 5-6(オフライン自己診断)/ CN7の 5-6(ライトプロテクト)以外の設定端子の設定変更を行わないで下さい
  3. 設定端子の短絡には,工場出荷時に装着されている専用短絡プラグを使用して下さい.





図1.設定端子の位置





1. 設定端子(CN4)

設定端子の種類を図2に示す.
 
図2.設定端子 CN4
重 要
設定端子の“ショート”および“オープン”の意味は次のとおりです.
ショート:指定されるピン間に短絡プラグを取り付けた状態
オープン:指定されるピン間から短絡プラグを取り外した状態

(1)SCSI ID

表1 および表2 に示すようにHDD のSCSI ID を設定して下さい.


表1 8bit-SCSIのSCSI ID の設定 (CN4)
SCSI ID5-63-41-2
0オープンオープンオープン
1オープンオープンショート
2オープンショートオープン
3オープンショートショート
4ショートオープンオープン
5ショートオープンショート
6ショートショートオープン
7 *ショートショートショート
* 出荷時の設定


表2 16bit-SCSI のSCSI ID の設定(CN4)
SCSI ID7-85-63-41-2 SCSI ID7-85-63-41-2
0オープンオープンオープンオープン 8ショートオープンオープンオープン
1オープンオープンオープンショート 9ショートオープンオープンショート
2オープンオープンショートオープン 10ショートオープンショートオープン
3オープンオープンショートショート 11ショートオープンショートショート
4オープンショートオープンオープン 12ショートショートオープンオープン
5オープンショートオープンショート 13ショートショートオープンショート
6オープンショートショートオープン 14ショートショートショートオープン
7オープンショートショートショート 15 *ショートショートショートショート
* 出荷時の設定


重 要
  1. 同一のSCSIバス上に接続されるSCSIデバイス間で,重複したSCSI ID が存在しないように設定して下さい.
  2. ARBITRATION フェーズで競合した場合のSCSIバス使用権の優先順位は,以下のように SCSI IDにより決定されます.
    7>6>5>4>3>2>1>0>15>14>13>12>11>10>9>8





2. 設定端子(CN6)

設定端子の種類を図3 に示します.

図3 設定端子 CN6


重 要
設定端子の“ショート”および“オープン”の意味は次のとおりです.
ショート:指定されるピン間に短絡プラグを取り付けた状態
オープン:指定されるピン間から短絡プラグを取り外した状態


(1)モータ起動モード

表3 に従い, HDD のスピンドルモータの起動制御方法を設定して下さい.この設定 は電源投入時およびマイクロプログラムのダウンロード後の動作モードを決める だけであり, どちらのモードを選択しても, スピンドルモータの停止および再起 動はSTART/STOP UNITコマンドで制御することができます.


表3 モータ起動モードの設定 (CN6 の1-2)
スピンドルモータの起動タイミング1-2
モータの START/STOP UNIT コマンドで制御オープン
電源投入後およびマイクロプログラムのダウンロード後,直ちに モータが起動されます.ショート *
* 工場出荷時の設定


また,CHANGE DEFINITION コマンドにより, スピンドルモータの起動遅延が可能となります.


(2)SCSIバスパリティ

SCSIデータバスのパリティビットのチェックを行うか否かを,表4 に従い設定して下さい.


表4 SCSIバスパリティの設定 (CN6 の3-4)
HDDによるSCSIデータバス のパリティチェック3-4
実行しないオープン
実行するショート *
* 出荷時の設定


(3)オフライン自己診断

設定端子 CN6の 5-6は,HDD のオフライン自己診断を起動/停止させるための 設定端子です.(表5).オフライン自己診断では,HDDのコントローラ 機能の正常性やディスクドライブのリード/ライト基本動作をテストすることが できます.
通常, この設定端子はオープンにして下さい.


表5 オフライン自己診断の設定 (CN6 の5-6 )
オフライン自己診断5-6
停止(通常動作モード)オープン *
実行(診断 モード)ショート
* 工場出荷時の設定





3. 設定端子(CN7)

設定端子の種類を図4 に示します.

図4. 設定端子 CN7

重 要
設定端子の“ショート”および“オープン”の意味は次のとおりです.
ショート:指定されるピン間に短絡プラグを取り付けた状態
オープン:指定されるピン間から短絡プラグを取り外した状態


(1)ライトプロテクト

設定端子 CN7の 5-6間の設定は, HDD が備えているライトプロテクトを禁止または許可するものです(表6).本設定端子で,ディスク媒体への書込みを禁止することができます。


表6 ライトプロテクトの設定 (CN7 の5-6)
ライトプロテクト5-6
ライト動作を許可するオープン *
ライト動作を禁止するショート
* 出荷時の設定


(2)SCSIインタフェース上の終端抵抗の接続 (Single-Ended型, 8bit-SCSI の場合)

設定端子 CN7の 7-8間の設定は, HDD が装備している SCSI インタフェース上の終端抵抗回路を使用するか否かを設定します(表7).本設定端子で,SCSIインタフェース上に終端抵抗回路を接続することができます. なお HDDが終端抵抗回路を装備しているは, Single-Ended型だけであり, 本設定は Single-Ended 型, bit-SCSIの場合です.


表7 SCSI インタフェース上の終端抵抗接続の設定 (CN7 の7-8 )
SCSI インタフェース上の終端抵抗接続7-8
終端抵抗回路を接続しないオープン
終端抵抗回路を接続するショート *
* 出荷時の設定



(3)16bit-SCSIモードの設定 (Differential型, 16bit-SCSIの場合)

設定端子 CN7の 7-8間の設定は, HDD を 16bit-SCSI として使用するか否かを設定するものです(表8).本設定端子で,16bit-SCSIとしてのデータバス(DB00〜DB15,DBP0,DBP1) をすべて有効にすることができます.
なお, Differential型, 16bit-SCSI装置を8bit-SCSIとして使用する場合には,本設定を必ずオープン状態にする必要があります.


表8 16bit-SCSI モードの設定 (CN7 の7-8 )
16bit-SCSI モードの設定7-8
8bit-SCSI モードとして使用するオープン
16bit-SCSI モードとして使用するショート *
* 工場出荷時の設定





4. 設定端子(CN10)

設定端子の種類を図5 に示します.

 
図5 設定端子CN10(Single-Ended型, 16bit-SCSIの場合)


重 要
設定端子の“ショート”および“オープン”の意味は次のとおりです.
ショート:指定されるピン間に短絡プラグを取り付けた状態
オープン:指定されるピン間から短絡プラグを取り外した状態


設定端子CN10の 1-2, 3-4 間の設定は, HDD が装備しているSCSIインタフェース上の終端抵抗回路を使用するか否かを設定します(表9 に示す).本設定端子で,SCSIインタフェース上に終端抵抗回路を接続することができます. 本設定は Single-Ended型, 16bit-SCSIの場合です.



注 意
本設定は外部オペレータパネル(S6)が接続されている場合, A9ピン(TERM-ON) がオープン状態の時のみ有効となります.


表9 SCSIインタフェース上の終端抵抗の接続設定 (CN10の1-2, 3-4)
SCSIインタフェース上の終端抵抗の接続設3-41-2
終端抵抗回路を接続しないオープン オープン
終端抵抗回路を接続するショート * ショート *
* 工場出荷時の設定


なお, Single-Ended型 16bit-SCSI を8bit-SCSIとして使用する場合の終端抵抗の接続を表10に示します。


表10 Single-Ended 型, 16bit-SCSIを8bit-SCSIとして使用する場合の終端抵抗の接続設定

(CN10の1-2, 3-4)
SCSIインタフェース上の終端抵抗の接続設3-41-2
終端抵抗回路を接続しないショート オープン
終端抵抗回路を接続するショート * ショート *
* 工場出荷時の設定



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